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シンフォギア考察「位相差障壁の突破について」(追記)

先日、スマートフォンアプリ「戦姫絶唱シンフォギアXDU」の新シナリオにて、新たな対ノイズ兵装の登場がありましたので追記します。

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新たなイベント「熱誠のフルメタルアーム」では、シンフォギアファウストローブ、メックヴァラヌス、そしてエレクライトに続く第5の対ノイズ兵装『グラウスヴァインスーツ』が登場。

聖遺物に頼らずアルカ・ノイズを駆逐する新たな兵器として、シンフォギア装者らの前に姿を現した謎のパワードスーツについて、解説していきたいと思います。

 

なお、今回の記事は軽くイベントシナリオのネタバレを挟みますのでご注意ください。

前回の記事は下記のリンクからどうぞ。

 

シンフォギア考察「位相差障壁の突破について(前編)」 - エミログ

 

グラウスヴァインスーツとは?

パヴァリア光明結社を壊滅させた装者達への(私怨しかない)復讐に燃える、結社残党のはぐれ錬金術師たちは、ある夜、響たちが住む町にアルカ・ノイズを放ちます。

 

装者達を誘き出し、復讐を果たそうとする彼らの前に現れたのは、シンフォギアとは全く異なる厳ついパワードスーツを身にまとった3人組でした。

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そのスーツの名は『グラウスヴァインスーツ』

司令曰く、かつてシンフォギアとは別に対ノイズ用として研究、試作されていた兵器であったものの、完成を前に研究が凍結されてしまった存在だというのです。

 

そのコアとして使われているのは、スーツの名前の由来にもなっている『グラウスヴァイン』

聖遺物とは異なる、旧時代の未解明技術が用いられており、常温核融合によって強大なエネルギーを生み出しますが、非常に不安定で制御が困難を極めていたんだとか。

 

不安定な制御による事故の多発に加え、先により安定性のある装備であるシンフォギアが正式採用された事で、グラウスヴァインスーツの研究は完全凍結。

更に開発者である海宝仁博士が、本編の5年前、ツヴァイウィングのライブの裏で行われたネフシュタンの鎧の起動実験の際に重傷を負い、死亡。

スーツは深淵の竜宮へと封印される事となりました。

 


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ちなみにグラウスヴァインとは、シンフォギアの脚本を務める金子彰史さんの代表作『ワイルドアームズ』の第2作、『ワイルドアームズ セカンドイグニッション』に登場するドラゴン型の召喚式核兵器の事らしいです。

なんでも、召喚されると周囲をその力で蹂躙し、ありとあらゆるエネルギーを吸収して、臨界に達すると大陸ひとつを消し飛ばす程の熱量を発して自爆するやべーやつなんだとか……。閑話休題

 

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それから3年後、時系列はシンフォギアGX第10話。

クリスとレイアが内部で派手にドンパチしたため、深淵の竜宮は吹き飛び、格納されていた多くの聖遺物や異端技術の産物が、海に散り散りとなりました。

 

その際、グラウスヴァインスーツも漂流したらしく、二課を辞め、夫の遺品を整理していた海宝博士の妻、環さんがスーツの信号を拾います。

亡き夫の想いを継ぐため、夫の夢を叶えるため、環さんはスーツを回収。助手を務めていた2人のエンジニアと共にスーツの改良を続けました。

そして1年後、ようやく完成させたグラウスヴァインスーツのお披露目が、今回のイベント冒頭だったというわけです。

 

何故ノイズに対抗出来るのか

ここまでの説明で、多くの読者が気になっている事でしょう。

何故、グラウスヴァインスーツは聖遺物に頼らずノイズに対抗出来るのか。

その質問には、前回まで紹介した各兵装と比較して答えていこうと思います。

この先は『位相差障壁の突破について』を最後まで読んでいることを前提に書いていきますので、下記のリンクから参照ください。

 

シンフォギア考察「位相差障壁の突破について(中編)」 - エミログ

シンフォギア考察「位相差障壁の突破について(後編)」 - エミログ

 

1.エネルギー量

位相差障壁の突破には、大質量のエネルギーが必要になります。通常兵器では、地形が変わるほどの飽和攻撃を以てしてようやくそれが可能となりますが、二次被害の方が大きくなってしまう他、攻撃する側の消耗も大きいためため、あまり有効とは言えません。

 

その問題を、シンフォギアや改良後のメックヴァラヌスは、ウタノチカラで増幅した聖遺物の欠片が持つエネルギーで。

ファウストローブは生命力や想い出を消費して放つ錬金術による攻撃で。

そしてエレクライトは、周囲のあらゆるエネルギーを電力に変換する事で得られる圧倒的電力量で解決してきました。

 

グラウスヴァインは、常温核融合によって強大なエネルギーを放ちます。核融合といえば永久機関の代表格であり、言わずと知れた最高クラスのエネルギー源。つまり、無尽蔵に溢れ出るエネルギー源に物を言わせた飽和攻撃によって、位相差障壁を貫通するというのがグラウスヴァインスーツの運用方法なのです。

 

これはAD兵器では実現できなかったエネルギー問題、そして通常兵器では懸念材料だった二次被害、その両方の問題をクリアしています。その上、人間サイズでヴィマーナと同じ事が出来るため、シンフォギアが存在しない世界で実行された方法全ての欠点を取り除いた性能だと言えるでしょう。

 

2.防御面

シンフォギアファウストローブと違い、防御面はグラウスヴァインそのものの熱に耐えるためのぶ厚い装甲のみで、アルカ・ノイズの解剖機関に触れれば危うい事が察せられます。

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f:id:Emihiro:20211125204738j:imageグラウスヴァインスーツそのものの3面図は無かったため、グラウスヴァインをシンフォギアに重ね着した「グラウスヴァインギア」で代用します。

しかし、グラウスヴァインは機動性を重視した設計となっているらしく、背部や脚部に設置されたブースターを吹かして戦場を駆け巡り、アルカ・ノイズの攻撃を躱しながら戦っていました。

また、武器は連射可能なエネルギー銃やファンネル等の遠距離武装がメインだったため、攻撃を全て避ける事が前提に造られている事が分かります。

 

防御できないならスピードを上げて回避しよう、という発想と、それを可能にするだけの性能。逆転の発想と言えるでしょう。

 

3.使いやすさ

そしてグラウスヴァインを解説する上で特筆すべきは、その使いやすさです。

グラウスヴァインスーツを開発した仁博士の目的は、「ノイズとの戦いを、シンフォギア装者に押し付けなくてもいいようにするため」でした。

そのためグラウスヴァインスーツは、ちゃんと訓練した人間であれば、誰でも使えるスーツになっており、イベント内では環さんやエンジニア達が自らスーツを着込み、戦っています。いわばエレクライトの性能をグレードダウンさせつつも、装着者を選ばない性能に仕上げたものだと言えるでしょう。

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また、コアとなっているグラウスヴァインそのものは異端技術ですが、それ以外の部分は全て現代技術によって形作られているため、整備性も抜群です。

 

更には、環さん達の改良により、リミッターを解除しない限りは安定して戦える性能にまで改善されています。

 

結論

上記3点を鑑みて、グラウスヴァインスーツはこれまで登場した対ノイズ兵装の中では、一番現実的な方法での対処を可能としています。

 

コアとなっているグラウスヴァインは聖遺物同様、未改名な部分が多いため現在は量産出来ませんが、解析が進んでコアさえ量産出来れば、本当にシンフォギアに取って代わる事が出来るでしょう。

 

子供達を想う、大人達の努力と涙の結晶。それこそが、グラウスヴァインスーツなのです。

 

【戦姫絶唱シンフォギアXD UNLIMITED】イベント「熱誠のフルメタルアーム」PV - YouTube

如何だったでしょうか?

5つ目にしてようやく、陰謀や野望が絡まず、人道にも配慮された対ノイズ兵装が現れましたね……。今回のイベントはOTONA組の頑張りが多く見られ、筆者としても嬉しい限りでした。

 

考察、割と間違ってなかったようで胸を撫で下ろしてたのはナイショです(笑)

 

それでは、また次の記事でお会いしましょう。